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ホテル

 投稿者:かぼす  投稿日:2002年 6月28日(金)00時51分47秒
  ホテルに戻りよく吟味した結果、桜木町に住むことにした。「みなとみらい」この響きと部屋の広さだ。12畳の1LDKで南向き、オートロック、窓から夜景一望、8階以上空室あり、なんてかかれてたらココに決めるしかないでしょう!トイレとバスが別であること、これが値段の次の条件だった。あとは住めればいいなんて思ってたけど、選び始めると不思議なもので欲が出てくる。国立もトイレ・バス別だったんだけど6畳の1DKだった。
明日は午前中に桜木町のマンションを見て、良ければそのまま契約して、午後はセリーヌのお店に行ってみよう。店員さんも、ホテルマンのように早番・遅番に分かれての出勤かも知れない。そうだとしたら、14時前後がちょうど全員そろうのではないだろうか・・・どうなるかわからないけど、夕方までにはお店を切り上げて、生活雑貨を購入しに行こう。契約しだいではいつからの入居になるかわからないから、ホテルの滞在しばらく延長するとして、貯金も心配だからバイトでもしたほうがいいのかも・・・新生活を考え始めるとキリがない。
お腹がすいてきたのでルームサービスのクラブハウスサンドとコンソメスープを頼んで夜のニュースを見るためにTVを付けた。TVには意味不明の言葉と人の名前を叫びながら髪を振り乱して暴れている女性の姿があった。どうやら電車を止めたらしい。沖縄には電車がないからとても珍しい映像だった。何とはなしに興味が引かれ、TVの方に体を向けた時、その女性はカメラをよけようとカメラに向かって手を伸ばしている所だった。一瞬画面いっぱいに彼女の手が映しだされたが、その手にはかぼすとお揃いの指輪が付いていた。あわててTVに注意を向けたがアナウンサーが無機質な表情で次のニュースを読み上げていた。その後はいくつかのCHを回したが、手をキレイに映している局は一つだけだった。明日の朝のニュースやワイドショーでもこの映像が使われるかも知れない。CHを固定してサンドイッチを食べ始めたが味が全くわからなかった。そういえば、セリーヌの店員さんは今日はちょっと・・・なんて言ってたっけ。もしかしてお揃いの指輪の所有者はあの人の事かも知れない。年齢的には私より少し上のようだ。
 

マンション

 投稿者:かぼす  投稿日:2002年 6月27日(木)19時54分19秒
  中央線沿線の国立駅にマンスリーマンションを見つけた。駅からは徒歩3分。その他、東横線沿線の桜木町駅から徒歩5分の所にもあるみたいだ。桜木町なら渋谷まで30分、なかなかの好立地条件だ。プリントアウトしてどちらを選ぶかじっくりホテルで選ぶことにしよう。  

手掛かり

 投稿者:ガビィ  投稿日:2002年 6月24日(月)14時51分19秒
  何故ガビィが新宿へやってきたかというと昔、母親マリアが貧しい家計を助けるため、一時ダンサ-として日本に来日して働いていたことがあり、当時、働いていた店が新宿にあったと聞いたからだ。そして、その店でパパと出会い恋に落ちたのだと。だから、その店に行けば何かパパの手掛かりが見付かるかも知れないと思ったのだ。ガビィはマリアから聞いた店の名前を頼りに探すことにした。  

ライブ

 投稿者:かぼす  投稿日:2002年 6月24日(月)00時37分21秒
  一曲目が終わる頃、我に返ったかぼすはそのままMASUMIのステージに魅了され、すっかり店員さんの話の事は忘れていた。2時間を越えるライブで、MASUMIからたっぷりと元気をもらって武道館を後にした。普段ならこのままホテルへと向かうが、今日はインターネットカフェへと足を延ばした。これから先、20日もしくはそれ以上東京で過ごすと決めたかぼす。ホテル住まいではいつかお金が底をつく。貯金もたかが知れているし、なるべく無駄使いはしたくない。そこでマンスリーマンションを借りようと思いついたのだ。今のマンスリーマンションは一ヶ月4~5万円ほどで家具付きの部屋が借りれるらしい。これならあとは100円ショップなどで必要な物を買いそろえればある程度の生活は出来るだろう。それにはまず情報収集だ。  

ニュース

 投稿者:麗華メール  投稿日:2002年 6月23日(日)12時35分27秒
  香港ならまだ宵の口だと言うのに、久し振りの旅のせいか、変な占いの為か、思いきり疲れて何もする気になれない。いつもなら、これからが麗華の時間で、深夜まで街の中をウロウロしているのに、今日は食欲すら無くなっている。こうなれば、早めにホテルに戻って、ゆっくりお風呂に入り気分をリラックスさせよう…。風水上の理由からか、その容貌が香港に似ているからか、香港のスターたちが良く利用する新宿の高層ホテルに戻った麗華は、バスタブにお湯がたまるのを待ちながら、テレビのスイッチを入れた。ちょうどニュースの時間で、画面には髪を振り乱した女性がどこかの駅で暴れている映像が写し出されていた。「電車を止めて、多くの人に迷惑をかけた」ような事をニュースキャスターの男が落ち着いた声で言っていた。日本は平和で礼儀正しい国だと聞いていたのに…。この程度の騒ぎが日常茶飯事の香港で見なれているはずの麗華を、妙な不安感が再び襲った。  

MASUMIのライブ

 投稿者:かぼす  投稿日:2002年 6月22日(土)00時04分0秒
  いよいよ、MASUMIのライブがはじまる。遠くあのステージの上にもうすぐMASUMIが立つ。
いつもならどきどきして手に汗をかいているのに今回はいたって冷静。
冷静というより心ここにあらず・・・かな。それもそのハズ。セリーヌの店員さんの言葉が引っかかって居るんだから。この指輪と同じ物を持っているってことは父と関係があるかもしれない。でもどう考えても父があそこで働いているとは思えない。せめて持ち主の性別と名前、年齢くらい聞いておけば良かった。同じ物を身につけているとしたら、兄弟か姉妹か・・・あぁ~、あのまま引き下がった自分の行動が悔やまれる。明日もまたセリーヌへ行ってみよう。手がかりを見つけに。
そう思い顔を上げた時には既に一曲目が終わろうとしていた。
 

占い師2

 投稿者:ガビィ  投稿日:2002年 6月21日(金)11時13分54秒
  「キィ~キィ~」と寂れたドアを開けると ぷ~んとお香の匂いが鼻をついた。薄暗い狭い階段を上がっていくと、黒い大きなテ-ブルの前に一人の老婆が座っていた。四角いテ-ブルには水晶が置いてある。まるでガビィがここに来ることをすでに知っていたかのように老婆は顔色を変えずガビィを目の前の椅子に座るよう手招きした。なんともいえぬ異様な迫力がある。老婆は皺くちゃな両手を水晶にかざすと呪文を唱え始めた。ガビィは暗示にでもかかってしまったのだろうか、ただ老婆がかざすその水晶を見つめていた。どの位こうしていたのだろうか、急に老婆はガビィの顔を見つめると、ゆっくりと話し出した。「あんたは、運命に導かれて、日本に来たのじゃ。ただこの旅は、あんたにとって、辛い旅となるじゃろう。事件・死.嘘・金...でも姉妹で力を合わせれば乗り越えられるじゃろう。カゲある男性を探すのじゃ。彼はきっとあんた達の道しるべとなるはずじゃ。」姉妹...?この老婆は何を言っるのだろう?私にはフィリオしかいないのに、やっぱ占い何て世界各国インチキだ!ガビィはその老婆に鑑定料を払うと足早にその場を後にした。  

占い師

 投稿者:ガビィ  投稿日:2002年 6月20日(木)09時14分18秒
  「シンジュク~シンジュク」と言う駅員のアナウンスでガビィは目覚めた。電車の揺れが、ここち良かったのかついウトウトと居眠りをしてしまったようだ。新宿駅の改札口を出ると人・人・人で頭が混乱してくる。それにしても、どの人も足早だ。ガビィは人混みを避けるように、人気のない路地へと入っていった。普段なら、こんな人気のない路地へなど危険過ぎて、決して1人では、足を踏み入れる事はないが旅の好奇心も手伝ってかガビィは足を進めた。しばらく進むと怪しげな[占い]の看板が目にとまった。東洋の神秘に引き付けられてか「旅の行く末」を占ってもらおうと思い、看板の立っている寂れたドアを開けた。  

 投稿者:かぼす  投稿日:2002年 6月17日(月)00時31分58秒
  父は必ず見つかる、と感じたかぼすは有給と夏休みをフルに使い20日間のお休みを得た。梅雨明け前の沖縄は観光シーズン前の静けさで比較的暇である。だから快くフロアマネージャーは休みをくれたのだろう。いざとなったらホテルを辞める覚悟で実父を探すつもりだ。今の父には恩もあるし感謝もしている。だが、実父の存在を知った時、なぜ、名乗り出てくれないのか、何故認知してくれないのか、といったもろもろの疑問を感じた。ものすごい凶悪犯で社会に顔向けできないのか、マフィアに追われる身なのだろか、とか想像だけは膨らんでいく。どんな環境にいたとしても私のことを気に掛けていてくれていたかそれだけは一度聞きたいと思っていた。母は実父の事をとても立派な人だと言っていた。しかし名前も職業も知らなくていい、と言う。大学進学を考えた時、迷わず東京の学校を希望したが父も母も大反対だった。そのとき実父が東京にいることを確信したのだ。結局、上京をあきらめ、名護にある名桜大学に進み、観光について学んだ。そして、そのままホテル業に従事している。今のホテルを選んだのは系列ホテルへの転勤もあり、研修は全て東京のホテルで行うからであった。特に夢や希望があって選んだ仕事ではない。ただ東京に行くチャンスが欲しかった。思えば新入社員研修が東京の系列ホテルで行うことを話すと、両親はいい顔をしなかった。何の手掛かりも持たず東京へ行ったところで実父は見つかるはずもないのに何を心配していたんだろう。
社会人になりMASUMIのひたむきに生きる姿に共感しファンになった。コンサートも休みが合えば全国どこへでも追いかけて行く。それにもかかわらず、未だに東京でのコンサートについてはいい顔をしない。東京へ行く、というと必ず母は「気を付けるんだよ、知らない人と口を聞くんじゃないよ、コンサートが終わればすぐ帰るんだよ」と口うるさく繰り返す。いつもならコンサート終了した翌日の朝一番で那覇へ向かう、しかし今回はこのまま20日は滞在するつもりだ。場合によっては仕事も辞める気でいる。両親はどんな反応を示すのだろう。妹たちと違い反抗期のなかった私が初めて自分の意志で行動することになる。
かぼすの人生に大きな転機が訪れようとしていた。
 

ガード下の占い師

 投稿者:麗華メール  投稿日:2002年 6月16日(日)01時08分3秒
  夕闇が迫る頃、ガード下のそこここに占い師たちが客待ちをしている姿が見られるようになった。日本の占いはどうかしら? 同業者として、ちょっと気になる。試しに自分の運命を占ってみようかと思い、何となく神秘的な雰囲気があるひとりの女性に片言の日本語で「私のこの旅行の運勢を見てもらえますか?」と聞いてみた。四角い小さなテーブルに大きめの黒い布が仰々しい。タロット占いらしい。折畳みの簡単な椅子に腰掛けるようにすすめると、その女性はカードを取り出して並べ、ああでもない、こうでもないと、独り言をぶつぶつと言った後、おもむろに「親、兄弟の事で、もめ事に、それも大変大きなもめ事に巻き込まれます。兄弟仲良く力を合わせれば、最終的にはとても良い結果が得られますから、絶対に負けないでください」と言った。親、兄弟と言われても…、親はともかく私には兄弟はいない。一人っ子だ。兄弟同然に育った従兄弟はいるがもちろん日本にはいない。どう言う意味なんだろうか? 不安がよぎる。胸騒ぎがした時のいつもの癖で、左の人さし指にした指輪を触っていた。まだ見ぬ父が唯一私にプレゼントしてくれた指輪だ。  

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